
はじめに
シングルフィンは、サーフィンの原点とも言えるセッティングです。特にロングボードやミッドレングスにおいて、その卓越した直進性、グライド感、そして優雅なカービングは、他のフィンでは味わえない魅力があります。
FCS IIのシングルフィンは、クラシックな乗り味を継承しつつも、独自のツールレス(キーレス)システムに対応し、フィンの脱着が驚くほど簡単になりました。
シングルフィンセッティングの特性と魅力
シングルフィンは、ボードの中心に一枚の大きなフィンを装着するシンプルな構成です。
| 特性 | 乗り味の傾向 | 適したボード・スタイル |
| 直進安定性 | 抵抗が少なく、波の斜面を滑り降りる際のブレが少ない。トリム(ボードを水平に滑らせる)がしやすい。 | ロングボード、ミッドレングス、レトロなシングルフィンボード |
| ホールド感 | フィンの面積が広いため、波のフェイスにしっかりと噛みつき、高い安定性を発揮する。 | ノーズライディング、大きなカービング |
| ルースさ | トライフィンなどと比べるとターン時の動きは緩やか。大きな弧を描く、滑らかなターンが特徴。 | グライド感重視、クラシックなサーフスタイル |
FCS IIシングルフィンを選ぶ際の基本
FCS IIのシングルフィンは、主にミッドレングスボードのセンターフィンや、2+1セッティングのセンターフィンとして使用されます。
1. 形状(テンプレート)で選ぶ
シングルフィンには主に2つの代表的な形状があります。
| 形状 | 特徴 | 乗り味の傾向 |
| ドルフィンフィン | ベースが広く、先細りの形状。面積が大きく、直進性とホールド感が最重視されるクラシックな形状。 | ノーズライディングなど、最高の安定性を求める方。 |
| レイクフィン | フィンの傾斜(レイク)がきつく、ティップが後方に倒れている。スムースなカービングとドライブ感を生み出す。 | ロングウォールで大きなターンを描きたい方。 |
2. FCS II独自のツールレスシステム:CONNECT (コネクト)
FCS IIシングルフィン(ロングボードフィン)の最大の特徴は、工具やネジを必要としない、独自のプラグシステム**「CONNECT(コネクト)」**に対応している点です。
- 脱着の簡便さ: フィンのベース部分を差し込むだけで固定・解除が可能で、波のコンディションに合わせて瞬時にフィン交換ができます。
- 従来のボックスとの互換性: 従来のフィンボックス(ロングボードフィンボックス)にも、FCS II Connectフィンをそのまま使用できます。
3. 【セッティングの応用】2+1セッティング
シングルフィンは1枚で使うほか、両側に小さな**サイドフィン(スタビライザー)を加えて「2+1セッティング」**としても使われます。
| セッティング | 特性 |
| シングルフィン | ピュアなグライド感、最高の直進安定性。 |
| 2+1 | シングルフィンのホールド感と、サイドフィンによる回転性・ドライブ性を両立。ミッドレングスで最もポピュラー。 |
FCS II シングルフィン 主なラインナップ
FCS IIのシングルフィンは、ロングボードのトップシェイパーや伝説的なサーファーとのコラボモデルが中心です。
| モデル名 | シェイパー / ライダー | 特徴的な乗り味 |
| GERRY LOPEZ (GL) | ジェリー・ロペス | クラシックなアウトライン。ノーズライディングから大きなカービングまでこなす万能なバランス。 |
| FCS II CONNECT FIN | FCS オリジナル | 独自のCONNECTシステム搭載。手軽な脱着を可能にしたスタンダードモデル。 |
| PIVOT FIN | FCS オリジナル | フィン高が高く、ベース幅が狭いデザイン。テールでのクイックなピボットターン(ボードを軸にした急な方向転換)を可能にする。 |
まとめ
FCS IIのシングルフィンを選ぶことは、サーフィン本来の滑らかさとFCS IIの利便性を同時に手に入れることを意味します。
あなたのロングボードやミッドレングスボードを、シングルフィンでさらに優雅に乗りこなしましょう!
