東京2020オリンピックでは、サーフィン会場が千葉の一宮、釣ヶ崎海岸に選ばれ、大いに盛り上がりましたね。具体的な技を知っているのと知らないのとでは、楽しみ方が大きく変わります。
技の宝庫でもあるサーフィンは、比較的すぐできる簡単な技から、めちゃくちゃ練習しないと無理な難易度の高い技、見た目以上にムズい技、そしてもはや人間業じゃないだろってレベルの超絶技まで多岐にわたります。今後のサーフィン大会をさらに楽しむためにも、そんな技の数々は、ぜひ知っておきたいですよね。
ここでは、大会観戦がさらに面白くなるよう、サーフィンの主要な技を難易度別に整理してご紹介します。
サーフィン技 難易度別解説:基礎から超絶技巧まで
サーフィンの技は、大きく分けて「波の斜面を使う技(ターン系)」と「空中へ飛び出す技(エアー系)」に分けられ、その難易度、スピード、そして革新性が大会で評価されます。
Level 1:基本となる技(ライディングの土台)
まずは、ライディングの土台となる技です。プロのライディングでも、これらの基本動作の精度とスピードが評価されます。
| 技のカテゴリ | 用語(英語表記) | 意味と難易度 |
| テイクオフ | Take Off | 波を捕まえ、ボードに立ち上がる動作。全ての始まりであり、スピードとポジション取りが重要。 |
| ボトムターン | Bottom Turn | 波の最下部(ボトム)で方向転換する技。次のアクションへ繋げるための加速と角度を決める最重要ターン。 |
| アップス&ダウンズ | Ups & Downs | 波の斜面を上下に移動し、常にスピードを維持・加速させるための基本動作。 |
| ドルフィンスルー | Dolphin Through | 波の下に潜ってボードと体を通過させる技。沖へ出るための基本テクニック。 |
Level 2:中級の応用技(スピードとコントロール)
スピードとパワーをコントロールしながら、波のパワーゾーンでボードを返す「ターン系」の技が中心です。
| 技のカテゴリ | 用語(英語表記) | 意味と難易度 |
| カットバック | Cut Back | 波の崩れているピーク側へボードを戻す大きなターン。波のパワーを逃がさないようにする重要な技。 |
| オフザリップ | Off The Lip | 波の**崩れる寸前のトップ(リップ)にボードを当て込み、素早く方向転換する技。高いスプレーが上がるのが特徴。 |
| フローター | Floater | 波が崩れてくる**白い泡の上(スープ)をボードで滑り、崩れるセクションを乗り越える技。 |
| チューブライディング | Tube Riding | 波の巻いたトンネルの中を滑走する技。難易度は波質に大きく左右され、最高得点が出やすい。 |
Level 3:上級の難易度の高い技(正確性とパワー)
ここからは、重力に逆らう、またはボードと体を複雑に操る高度な技となり、大会での評価も大きく上がります。
| 技のカテゴリ | 用語(英語表記) | 意味と難易度 |
| リバース | Reverse | 波のトップで、テールを軸にボードを180度回転させて着水する技。スピードと正確なタイミングが要求される。 |
| リッピング | Ripping | オフザリップの動作を、より激しく、垂直に近い角度で波に当て込む技。 波面を破壊するようなイメージ。 |
| プロー | Pro | ボードが波から完全に飛び出さない程度の、低いエアー技。次のターンへ繋ぐためのつなぎのエアーとしても使われる。 |
| ハングテン | Hang Ten | ロングボードの技。ノーズに両足の指10本をかける超絶バランス技。(ハングファイブは5本) |
Level 4:超絶技巧(エアリアルと回転技)
「エアー系」の技で、ボードや体が完全に水面を離れ、さらに回転やひねりを加える、最も難易度が高く、採点も高い技です。
| 技のカテゴリ | 用語(英語表記) | 意味と難易度 |
| エアーリアル | Aerial | 波のリップを使って飛び出し、ボードと体が完全に空中へ出る技。 |
| エアリバース | Air Reverse | エアー中にボードを180度回転させ、進行方向へ着水する技。 |
| フルローテーション | Full Rotation (360) | 空中で360度ボードと体を完全に回転させ、着水する超絶技。 |
| アーリーウープ | Alley-oop | 空中で沖側(進行方向と逆)に体を回転させるエアー。波の遠心力を利用するため、難易度が非常に高い。 |
